財産分与の対象とならない「生活必需品」とは、一般的に個人的に使用する日用品や最低限の生活を維持するために必要なものを指します。具体的には以下のようなものが含まれます。
1. 衣類
- 普段着や仕事着、スーツなどの衣服
- 下着や靴などの身に着けるもの
※ ただし、高級ブランド品や宝飾品のように資産価値が高いものは対象になることも。
2. 化粧品・身だしなみ用品
- シャンプー、スキンケア用品、化粧品など
- ひげ剃りやヘアブラシなどの身だしなみ用品
3. 仕事に必要な道具
- 業務用のパソコン、作業着、道具類など
- 医師の聴診器、カメラマンのカメラなど職業に不可欠なもの
※ 会社から支給されたものは個人資産ではないため対象外。
4. 家具・家電の一部
- ベッド、布団、枕などの寝具
- 冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなどの最低限の家電
※ 高級家電や娯楽用のテレビ・オーディオ機器は分与対象になりやすい。
5. 医療・介護用品
- 持病の治療に必要な薬や医療機器(補聴器・義足など)
- 介護用ベッドや車椅子など
6. 子供の学用品・日用品
- 学校の教科書や文房具
- 子供の服やおもちゃ(高価なものは例外)
7. 高級時計は生活必需品になる?
一般的に、時計は「生活必需品」と見なされることがありますが、ロレックスなどの高級時計は資産価値が認められ、財産分与の対象になる可能性が高いです。シンプルな腕時計であれば対象外になることもありますが、「資産としての価値があるかどうか」が判断基準になります。
ポイント:財産分与の対象外にしたい場合の考え方
✅ 個人的に使うものか?(共有で使うものは対象になりやすい)
✅ 資産価値が低いか?(高級ブランド品や投資対象のものは分与の対象)
✅ 結婚前から持っていたものか?(婚姻期間中に得たものは原則分与対象)
財産分与を考える際は、「何が対象になり、何が対象外か」を正しく理解しておくことが重要です。